与被事故率
概念的なものを少しでも形に近づけるための内容。
与事故率とは相手に事故のリスク及びその被害をどれだけ与えられるかの度合い。与事故率の高さは誤魔化し性能の一部とも言えるかもしれない。
逆に被事故率は事故の可能性及びその被害の度合いでありこれをできる限り抑えるのも重要なことである。
初見の場合、相手構築の個々の型に対して推測は可能だが断定は不可能であるから、個々のポケモンの有力な型がどれだけあるかという選択肢の多さも与事故率と密接に関係している。
与事故率の解説のため第六世代トップメタを例にとりたい。
所持アイテムの広さ
- ゲンガー
シャドボヘド爆の追加効果
催眠滅び道連れによる役割破壊
- ガルーラ
2回攻撃による追加効果及び急所判定増加
- 化身ボルトロス
先制電磁波や威張るでの行動制限
共通として
速度が高く耐久も低くない(ゲンガーボルトは耐性がいい)ので行動回数を稼ぎやすい。
実用的な技レパートリーが多いので相手から見た際の役割破壊できる範囲が見切りにくく相手選出やプレイングを窮屈にさせる。
総じてそれらに対しての行動制限が難しく処理方法が定まらない。
事故に関してはゲーム内乱数が絡むものとプレイヤーの判断が絡むものがあるが、そのどちらの観点でも与事故率が高いのが上記ポケモンと考えられ、これらの強さを支える要素の一つと見られる。
対面は運がいいとかサイクルや積み系は運が悪いと言われるが、それは与被事故率が関係しているのではないかと考えられる。
サイクルの場合、速度が低くなりやすい上にある程度相手の攻撃を被弾する前提の構築であるから被事故率は低くない。サイクルに限ったことではないが、あるポケモンが役割を果たせずに倒れた場合は遂行対象を倒せる手段を失い負け濃厚になってしまう。
積み全抜き系(壁バトン小さくなる等)は状態が整うまでに相手に先に何度か行動させることが前提なのでこちらも被事故率が低くない。状態が整えられさえすれば勝ちに大きく近づくだけに事故が馬鹿にならない負け筋になっている。
被事故率の高さだけでなく、事故を受けた際の被害の大きさが上記でいうところの運の良し悪しのニュアンスに含まれていることが分かる。
シングル6350はシステム的に事故に対するリカバリーが極めて難しい。言いかえると相手を事故らせることが有力な勝ち筋の一つになり得て、与被事故率が対戦に与える影響が大きいと言える。