【サンムーンS4使用構築】何となくグロスマンダ
S4お疲れ様でした。
対戦して下さった方々に感謝致します。
- 並び
守備気質な感じもしなくもないタイプ補完サイクル。
今シーズンは序盤にQRを試してメタグロスの対面性能やタイプ受けの崩しに惚れ込んだこと、また身代わりマンダが増加傾向にある関係で対鋼打点を持つ個体が少ないことからグロスで圧力をかけるのも一策と考えたことからこの構築を組みはじめた。
グロスを使うに当たって数値受けの突破が課題となるため、それをケアすべく裏に崩し手段を適当に盛り込んだ(主に毒)。
レヒレベトン@2が一つ試したかったのでその形で残りを煮詰めていった。
レヒレベトンは昨シーズンに使用していたが単純な相性補完が悪くなく、グロスが苦手なゲンガーを狩ることを期待したもの。
【サンムーンS3使用構築】鋼枠分担マンダサイクル - サラマンスター(ポケモン)
また今回は補完ポケモンが多く最終的には速度に優れるメガ枠を通すことを目標にしているが、勝ち筋は強くなくむしろややメタに寄っていて詰ますことも多い。
良く言えば臨機応変、悪く言えば行き当たりばったりの何となくサイクル。
- 個別解説
採用決定順。
171(124)-175(156)-151(4)-x-111(4)-129(220)
171(124)-185(156)-171(4)-x-131(4)-173(220)
アイアンヘッド/れいとうパンチ/かみなりパンチ/バレットパンチ
対面性能はメガ枠の中でも屈指なこの構築の一つの軸。
堅実に強めな相手と打ち合えることを重視したがウエポンは諸説。ただ軸となることやミミコケコに強くしたいためバレパンは外しにくい。いろいろ試したがテッカグヤが辛すぎたので最終的にはかみなりパンチの個体となった。
環境としては得意なテテフランドの減少、苦手なバシャゲンガーカバクレセロトムの増加で逆風な感は否めず力を発揮できないか選出を渋る対戦も少なくなかった。
それでも想定通りマンダに強いのはもとよりサイクル系で苦しいレボルトマンムーレヒレに有利であり構築単位でテテフに強くなれるのはやはり魅力。
いずれもっと上手く組んで活躍させたいと思わせるポケモンであった。
189(148)-171(124)-101(4)-x-102(12)-162(220)
189(148)-181(124)-151(4)-x-112(12)-184(220)
やつあたり/どくどく/みがわり/はねやすめ
マンダは特別な事情がなければ使うと決めているが、今回は最初から補完として地面無効としての色が強い。
補完ということで特定の並びを崩すことに長ける毒羽。
バシャやガル+その裏にいる物理受けという並びに強く、舞を想定して繰り出されるポケモンにも抵抗しやすいのはやはり毒羽ならでは。
レボルトが重いため捨て身も一策であったが、バシャに安定させるために耐久保持の意義も大きく善悪不明。
ただグロス共々鋼に薄い構成であり相手のカグヤの重さが尋常ではなく電気にも薄い構築であるためマンダが要検討の枠となってしまった感は否めず。
176(244)-x-170(156)-120(36)-151(4)-114(76)
S2からそのまま使っているサイクルマスター。
死に出しウルガの起点を回避したりバトン特化にイージーウィンできる霧は局所で輝く。
今シーズンは今までのリザXギャラパルといった対象に加えてメガバシャーモという仮想敵が追加されたが、それに自然に強く霧でバトンにも厚いというのが非常に便利であった。
崩しを毒に頼ることが多い構築であるためミストフィールドは自縛になるケースもあるが、それ以上に相手からの欠伸をはじめとする妨害を避けられるのが素晴らしく、グロスやベトンが単純な補完や状態異常無効で相性良好。
強すぎて逆にいうことがない。
215(252)-132-187(252)-x-93(4)-67
じしん/ステルスロック/ふきとばし/なまける
一度試したかった昆布ムドー式カバ。
主にミミバシャグロスクチートバンギを受けつつ電気無効も担う枠。
コケコに対してまともに戦える唯一のポケモン(ベトンはボルチェンで回されるため有利ではない)だが草結びやシュカも多く安定するとは言いにくい。
他レボルトロトムにも不利であり電気無効としては信用ならないのは辛かった。
欠伸に対してのメタが強いと感じていたことや身代わりマンダの増加から吹き飛ばしを採用したが、交換読みでの蓄積の他に起点回避にと使い勝手がよかった。
ただステロは吹き飛ばしと相性がいいという安易な理由で採用したがこれが微妙。削りは砂でも不可能ではないし身代わりに対しては吹き飛ばしである程度ケアできているため毒で自らが崩しに行けるようにするのも有力だったか。
対戦をはじめて以来このポケモンをはじめてまともに使ったが、耐久の高さは頼もしくまた流しつつ削れるのは強力ではあったが、砂がマイナスに作用する(特にレヒレベトンとの相性が良くない)ことから構築を選ぶ印象を持った。
この構築でも要素的には十分候補ではあるがベストかは分からなかった。
183(20)-172(252)-95-x-150(236)-70
ダストシュート/はたきおとす/おいうち/かげうち
昨シーズンから続けて登板。
特殊耐久に秀でゲンガーガルドポリゴン2クレセリアゲッコウガに有利でありメガ枠との相性は十分。
おいうち搭載で役割対象への遂行成功率が高く攻撃に厚みが加わるので私的にはベトンにこの技は外せない。特に逃げていくロトムをおいうちで削りグロスマンダを通しやすくするのが重要。
チョッキ持ちなのはDを高めテテフゲッコウガに繰り出せるようにするためだが、特性を毒手にして崩しを少しでも楽にする意味合い。
ただ構成的にはこれがベストかは不明。
カバが撒く砂での耐久下降が気になったため食いしん坊1/2きのみでの運用でHP単位の耐久を減らすのも一策であった(ただ毒手ではなくなるので崩しが甘く一長一短)。
また対ウルガや起点回避を意識してかげうちをがんせきふうじにし、それに従い非接触技を確保できるためダストをどくづきに変更し安定をとるような構成もありだったかもしれない。
少々不満もあったがテテフに繰り出す疑似鋼枠や特殊の多くと殴り合える十分な働きであった。
サンダー@デンキZ プレッシャー
197(252)-x-107(12)-146(4)-148(196)-126(44)
10まんボルト/ねっぷう/どくどく/はねやすめ
主にレヒレアシレナットガルドカグヤロトムジバコに出して削る役割を持つ。
水鋼に強いためグロスマンダ共に補完に優れるのが強い。
特殊耐久は弱点の少なさや再生回復が相まって体感数値以上に堅牢でありプレッシャーとの相性も文句なく積み技異常技がない特殊相手には極めて強い。
電Zは構築単位でZが余ったため採用したが、結論から言えば可もなく不可もなくという感じ。
瞬間火力を得られることで起点回避や高速遂行、高耐久による抱え落ちの少なさが特長。
ただギャラドスに自然に出せる、特殊水にも強くなれる、叩き耐性、電気無効に強めといった点からB寄りのサンダーのがZに向くのだろう。
結局ラムや残飯といった汎用アイテムの方が役立つ機会も少なくなく、サンダーにZを持たせるのが枠の関係で構築として強いとは言いにくいために微妙な感は拭えなかった。
電気としての役割の安定感は高くサイクルの柱ではあったが、竜舞マンダに全く強くなくレボルトウルガの起点と繊細にならざるを得ずやはり扱いが難しい。
- 選出と立ち回り
メガ枠の刺さりを基本に考えて残りは補完的に選択することが多い。
詰ましの性質から選出が最も勝負所。
各々の感覚であるため一概には言えないが、選出パターンがないのは第七世代のセオリーと真逆なのである意味欠陥とも言えなくはない。
立ち回りでは選出したポケモンが役割を果たせるかに重きを置く。当たり前のことだが、何故そのポケモンを選出したかを意識して役割対象ではない相手と戦い消耗することを極力避けることを意識していた。
- 課題
並び
積みリレー、天候
サイクルを組むとこれらが重い宿命。
ミミッキュを採用すれば楽になるかもしれないがサイクルを回せるポケモンが少なくなるのが難しい。
単体
リザードン、カプコケコ、ギルガルド、ギャラドス、ナットレイ、ゲンガー、ゲッコウガ、霊ボルトロス、テッカグヤ、ウルガモス、ロトム(水炎)、カイリュー、グライオン
電、鋼、崩し、抜きの系統。
素早いポケモンが不在なため特に崩しに弱い。
電気無効がDに薄いカバのみなのは明らかに欠陥。
Zを自然に持たせることができず崩しが難しくなったことから構築パワーに支障をきたしたのも不味い。
速いポケモンが存在しないことは切り返しができないこと、勝ち筋を詰ましに頼りがちになる。
崩しに弱く常に起点を与えないようにと考えなければならず選出やプレイングが窮屈。
総じて悪い部分ではS2構築を引き継いでしまっている感があった。
- 結果
今シーズンは大会が盛んでそちらの方に対するモチベーションが高かったためレートへ投入するエネルギーや時間の減少、直接的な参加人数の減少、学生の方々の終盤に試験が控えているためによる早期撤退?等の事情からレートが伸びにくく感じたシーズンであったが、戦績としては一応の目標を達成できたのは良かった。
特に動かしたのが終盤が主とはいえ100戦未満で2000達成かつ勝率7割以上は満足のいくところ。
また18台では苦戦するも19台では比較的上手く戦えたためある程度はメタが上手くいったのではないかと考えられその点も嬉しかった。
ただ戦績や個々の高いスペックとは裏腹に軸の通りが以前より悪いこと、4枠選出となるケースが多いこと、構築の性質上通すポケモンが少ないためイージーウィンの記憶もないことから総じて選出やプレイングにかかる負担が大きく厳しい戦いの連続であった。
今シーズンは様々な大会があったにも関わらず2ロムで違う構築を作り共に2000を目指すという無謀な真似をした。
それを達成できたのは嬉しかったが、プレイングの負担に耐えられなかったことやもう一つの構築を2000から動かしたものの苦戦して再び2000に戻すのがようやくといった点から燃え尽きてしまったため、その後こちらの構築を動かす気力がなかった。
勝率だけで見れば十分かもしれないが、運にも恵まれたこともあり僕の力量ではここがリミッターであるという感もなくはない。
結局あれこれ言っても勝てないのは構築か自身に問題があるわけで、構築作成やプレイングといった技術的なもの以上に溶かすことを恐れたり逃げ腰になる心の弱さを問題に思い、そこの成長が見られないのが弱い部分である。
少々話が逸れるが、からきおす杯でもこの原型を使用した。
結果としてはチーム3回戦敗退、個人2-1であった。
3回戦まで勝ち残れたのはよかったが僕が負けたがためにチームも敗れるという不甲斐ない有り様であった。
主催のカラーさんとたかきおすさん、チームメイトのハンドタオルさん、うぃどうさん、レイさん、クラウディアさん、また対戦して下さった方々、参加者の方々ありがとうございました。
長々とお読みいただきありがとうございました。
S5もよろしくお願い致します。
メインロムの構築
【サンムーンS4使用構築】マンダランタカグヤ改 - サラマンスター(ポケモン)
拙著
おいうちアローラベトベトン【役割意識】 - サラマンスター(ポケモン)