【S17使用構築】対面導入式ボーマンダ軸サイクル
シーズン17お疲れ様でした。
対戦して下さった方々ありがとうございました。
- 並び
個々の型は微調整したがシーズン開始から一貫してこの並びを使用した。
組み始めはボーマンダ+ブラッキー。環境的に刺さってそうなポケモンといつものポケモンでバランスを取りながら並びを決めた。
※長いので飛ばしていただいて構いません。下の簡潔に~の部分から読んでいただくと幸いです。
「志向」という概念も構成の決定経緯の一つである。
志向とその相性関係については下記リンクのれいぞーこ様のブログで詳しく解説されている。
(無断リンクのため問題があれば恐れ入りますがご連絡ください。)
構築の設計方法は様々なのではっきりしないが感覚的に取り入れられている可能性が高い部分として、構築ににおいてメインの志向の他にその穴を埋めたり同志向ミラーに強くするため別の志向が取り入れられているものが多いと思う。例えば、所謂対面パ(ガブガルゲンボルトスイクン)は対面+崩し、CDG4(ガルガブゲンガッサクレセドラン)は対面+サイクルといった感じで前記の志向を主にして後者の要素を取り入れた構築と見ることができる。この概念を今回紹介する構築にあてはめるとするならばサイクル+対面である。
対面⇒崩し⇒サイクル(耐久)⇒対面…という3竦みが存在しており、志向の3竦み上ではサイクルが対面に有利であるが、対面パのポケモンも崩しの要素を多分に含んでおりそうでなくても交換読み(釣り出し含む)や追加効果急所があるのでサイクルを回すことがリスクとも言えるため、対面性能を高めることで崩しに対抗しつつ突っ張れる局面を増やして出し負けを防ぐという対面志向も導入したいと考えてこのような形に至った。
役割理論の原則としてサイクルが発生するのはまず対面性能ありき(対面で負ける方が引かなければ場のポケモンを失うため)であり、サイクル中で相手を流すためには自ポケモンの対面性能が必要であるという原点も対面志向導入の理由である。
簡潔に説明すると
基本的には全体でサイクルを回すことを主にしているが、選出や立ち回りの負担を減らし幅を広げたり、崩しに対抗することを目的に対面性能を高めた型にしたポケモンも入れた。志向の視点でのコンセプト(メイン軸)+補完であり、その点では基本的な構築設計である。
- 個別解説
※個々の詳しい解説はページ最下部のリンク先を参考にしていただくと幸いです。
151(60)-x-86(4)-190(220)-136(4)-128(220)
サイクルに混じった対面志向。
ガブリアスガルーラゲンガーボルトロス何れにも決定的な不利を取ることがなく攻撃範囲も刺さっているので対面パの並びに出しやすい。この構築の中ではボーマンダが呼ぶボルトロスに比較的安定するポケモンなので打ち合いやスカーフ押しつけでの処理を目指す。
サイクルパは全体の速度が低くなりやすいので単純に上を取りやすいという点でも役に立つ。耐性もパ全体との連絡がいいのでサイクルに参加させることも視野に入る。
メガサーナイトと錯覚された場合もあり裏をかいてのアド取りもできた。具体的には初手に出してゲンガーゲッコウガを葬るという感じ。
トリックとトレースによるある程度の害悪耐性を持つのも素晴らしい。
エスパー技は一長一短だが耐久に回したメガゲンガー考慮(控えめD振りは怪しい)と通りの良さを活かすため単純に技性能が優れるキネシスで運用。
道連れの使用頻度は高くないので、呼ぶ鋼をはじめとする物理の機能停止を狙えてボーマンダの身代わりと相性が良い鬼火に変えるのも一考。
サンダー@ラムのみ せいでんき
197(252)-x-105-145-150(212)-126(44)
ほうでん/ねっぷう/でんじは/はねやすめ
この構築ではゲンガーや両刀バシャーモへの役割を期待したいので異常技は電磁波の優先順位が高い。アイテムのラムは対ゲンガー安定や事故ケアの他に薄めなキノガッサの誤魔化しも可能になるため外せない。
悪巧みや毒みがではない化身ボルトロスには勝てるので、マンムーと同時選出できれば安定しやすい(ガルーラ入りに同時選出しにくい上にボルトロスの型が前述の相手できない個体が多く実戦では厳しかった)。
対面性能が高い後続を場に出しやすくなりかつメガゲンガーの滅びから脱出できるボルトチェンジも捨てがたかったが、熱風で鋼に高打点を持つとボーマンダやサーナイトとの連絡が良くなるので善悪は分からない。ただ熱風も毒もなければ地面に対してミリ削りすらできなくなってさすがにまずいという理由もあり熱風搭載で運用。
相変わらずガブリアスがうっとうしく、パーティ単位で重いマリルリが増えてきていたので、ゲンガーは厳しくなるが図太いだったならと思うこともちらほら。
サンダーが好きで使っているのだが役割的には化身ボルトロスのがよさそうではある。
185-200(252)-101(4)-x-80-132(252)
テンプレ中のテンプレの襷マンムー。
マンムーの襷の意図としては選出と運用の負担を減らすことが最大の目的であり、その意味ではバトルで発動させなくても十分役立った。襷を盾にした重いポケモンの強引な突破やストッパーの信用可能的な部分はサイクルパでも重宝した。以前からマンダマンムーを使っていたがマンムーを繰り出す機会が思うほど多くなかったのも襷を持たせてもよいと判断した理由ではあった。ただパの並び的にステロを撒かれやすく襷が潰れやすかったのが欠点で活かせなかった対戦もあった。
気合玉草結びがないボルトロスには手ぶらでも楽々繰り出せるが、それらの技持ちを見切りにくく手強い。
技は前3つはどれも役立ったがステロは微妙なので要検討。代替案として耐久に刺せる毒々が有力そう。その他襷と相性がよくないため記載はしなかったが叩き落とすで耐久のゴツメや輝石を落とすとボーマンダが動きやすくなるのでありかもしれないが、フルアタならチョッキでいい感じは否めない。
(2個体使用)
1.202(252)-x-177(244)-x-150-87(12)
イカサマ/つきのひかり/いやしのすず/ちょうはつ、いばる、どくどく
2.202(252)-x-161(244)-x-165-87(12)
私的に今季注目のポケモンであった。
ゲンガーに隙を見せにくいゴツメ枠。耐久値は代表的なゴツメ枠であるクレセカバには及ばないとはいえ低くなくガルーラ秘密の力2耐え可能。麻痺してもシンクロでガルーラも麻痺にできる異質の耐性を持ち、ガルクレセやガルガルドに単体で戦えなくもない素晴らしいポケモン。ボーマンダ軸課題のゲッコウガに対して凍りさえ引かなければ強いのもポイント。
性格穏やかの場合はアイテムを黒い眼鏡にするのも有力だったが、パ全体の速度が高くなく先制技も少ないことから直接削りを入れたいと考えてゴツメのままにした。
状態異常に強くないポケモンが多いので鈴での回復も可能にさせたが保険的な意味合い。理論上はボーマンダで気合玉搭載率が高いアタッカーボルトロスを強行突破できるが実戦では鈴を選択できる余裕がないことも多々。
スイクン削り等に期待した威張るの使用感は悪くなかったが鈍足で上から威張れず2回目以降物理の繰り出しがちらつくので上手く使うのが難しかった。
環境に対する刺さりは十分だったがヒードランで受けられないフェアリーであるマリルリ繁殖だけは苦しかった。
ヒードラン@たべのこし もらいび
197(244)-99-127(4)-151(4)-154(108)-115(140)(実際は非理想)
かえんほうしゃ/がんせきふうじ/おにび/ちょうはつ
ボーマンダと浮いているドラゴン+鋼の鉄板の並びを形成する。
耐久型や特殊ポケモンに繰り出して相手の並びに負担をかける。特殊フェアリーに対しては4割削ってボーマンダやマンムーの圏内に入れてもらえばよい。ボーマンダと併せてサーナイトサンダーブラッキーを起点にしてくるウルガモスに圧力をかけるのも重要な役割(めざパの関係でどちらかの処理が苦しいはず)。
炎技は好みだが安定性重視の火炎放射か噴煙で主に使用。
岩石封じは威力に期待できないが、ファイアローウルガモスに対して確度の高い遂行を可能にするだけでなくS↓によって自身を動きやすくすると共に中速の周囲のサポートや起点回避も担える優れ物。
鬼火で物理の繰り出しを牽制しつつスリップダメージで遂行の補佐を行う。地味に火傷無効には岩石封じが刺さりやすい。クチートと戦ってほしいので不意打ち警戒で弱体化も狙えて読みの負担が減らせるのも良い。
挑発は耐久型や瞑想ニンフィアの処理や起点回避。
対面系に出しにくいので選出率は高くはないが高ステータスと優れた耐性で準伝に相応しい活躍を見せた。
問題は恐らく性格と配分。今季ぼちぼち見かけた瞑想クレセリアに対する遂行が穏やかでは面倒だった。耐性で技を受けるのが基本なので特殊耐久も穏やかはやや過剰と感じていた点もある。臆病であればクレセ遂行も問題なく、封じでメガゲンガーを抜けるため動きやすかったと思っており、実際これが原因で数戦落としたのが悔やまれるところであった。
1.197(212)-175(76)-151(4)-x-112(12)-182(204)
やつあたり/どくどく/みがわり/はねやすめ
2.189(148)-177(92)-151(4)-x-116(44)-184(220)
やつあたり/じしん/みがわり/はねやすめ
主に毒羽を使っていたが、たまに地震搭載も持ち出した。HSベースは他の配分と比べて相対的に高い対面性能を持てる配分で扱いやすい。そういう意味ではこのポケモンも対面志向と言えなくもない。
復刻の毒羽型。耐久が安定していて物理との打ち合いに強い。単体でクレセがらみの並びに負担がかけられるのはやはり良かった。
地震持ちはこの構築がボーマンダ1メガなので鋼を恐れないことで選出を楽にしたいという意図。具体的にはクチートがいても出しやすくしたりバンドリ耐性を上げるという感じ。他のポケモンで上手く状態異常が撒ければこちらが優れるので味方の異常技の搭載を増やしたりしていた。副次的な部分だが身代わりと地震の両搭載は想定されにくく居座るギルガルドヒードランジバコイルを仕留めやすい。
スキン飛行技はどちらの型も使用感的には八つ当たり最安定だが、捨て身の火力が欲しい局面もあり悩ましい。
身代わり搭載の副産物として受けループをTODに持ち込むこともできなくはないので残数(残体力)有利を取れたら粘るという立ち回りも考慮。
- 立ち回り
サイクルを回すのが基本だが、回せない場合は対面志向のポケモンで数的優位を取りたい。
積み技がなく切って展開する動きが不得意。数的不利を取らないことを意識して堅実に1体ずつ倒して追い詰めていきたいが相手の抜きエースには注意を払う。
- 選出
あくまでも指針としての記載。
対面厨パ(ガルガブボルトスイクン炎霊)
サーナイトブラッキーボーマンダの選出が多い。ボルトロスが重めだが仕方がない。
先発に関してはガルと打ち合えて引いても威嚇を残せるボーマンダ優先ではあるが相手の炎枠と霊枠のポケモンで比重を変える。
炎枠バシャの場合はブラッキーではなくサンダーも有力。
CDG4(ガルガブゲンガッサクレセドラン)
ボーマンダの刺さりが比較的良いので大事に扱う。控えにはゲンガーガッサと戦えるサンダーの優先度が高いか?
クチート軸に対してはヒードランが要だが、よくいる鉢巻ガブリアスをいなしたいので浮いているサンダーかマンダも連れて行く。
ヘラクレセドランは毒羽マンダで崩したい。周囲に合わせてサーナイトサンダーヒードランで補佐する。
削れたマンダを縛れるマンムーもよいがマンマンの並びにはブラッキーが一貫している。
起点系(カバルカイリュー等)
苦手な相手。選出でやりたいことがある程度分かるので、少なくとも欠伸で眠るターンで前座を倒さないようにする等して簡単に展開させないようにする。サーナイトで妨害できればベスト。
受けループ
サーナイトの圧力で相手選出を歪めてはいるが崩すのは難しい。エアームドが来やすいことを念頭に置いてヒードランサーナイトボーマンダが多い。
- 課題
構築
オニゴーリ入り、起点系、バトン、バンドリマンダ
全抜きを狙われる中でもバトンや回避上昇は辛い。受けループも決して得意ではない。
単体
上段が特に厳しいと思われる相手。
マリルリ、スイクン、水火ロトム(魔界)、マンムー、サザンドラ、ウルガモス、サーナイト(メガ)、バンギラス、ドサイドン、パルシェン、オニゴーリ
ガルーラ(猫捨て身、両刀、グロウ)、ガブリアス(特に襷)、化身ボルトロス、ゲンガー(催眠、気合玉、滅び)、バシャーモ(型判断)、ゲッコウガ、ヘラクロス、ニンフィア、キノガッサ、メタグロス
対面性能と崩し性能を兼ね備えるポケモンが辛い。処理ができないわけではないが処理方法や選出を誤ると崩壊する。
その他
1メガ ボーマンダを選出できない対戦ではパワーが低く押されがち。
岩の一貫 純粋な岩タイプは数が少ないので切っている状態。拘りサブ岩技の連発やステロも痛い。
気合玉持ち 3体格闘弱点がおり所持者の攻撃範囲的に辛い。躱せればよいのだが…
地面 水も草もいないので迅速遂行が難しくサンダーヒードランが被役割。マンマンブラッキーに頑張ってもらう。
この構築は選出次第である程度の相手と渡り合えるようにはなっているとは思うが、決してベストな並びや構成ではなく改良の余地も多分にある。完成度が高くなく実際運にかなり助けられたので少しでも改善するために個体調達を頑張りたい。
- 結果
最高は2010/瞬間89位
ORASでの最終シーズンだったがなんとかレート2000越えという区切りのよい結果を得られて良かった。
終盤どれだけ順位が落ちるかが気になってPGLをチラチラ見ていた。
できれば500位以内に入りたかったが、終盤全く潜らないチキンだったのでまあ仕方ないと納得している。
使用したポケモンは全て一線級でありそのうち600族と準伝がいるが、PGLランキングで12位以内はボーマンダしかいないこと(過去ではマンムー、XY時代サンダーもあり)及びサイクルパが逆風と言われる中でそれなりの結果が出せたということにも満足している。
6世代の総括についてはいずれ別記事で綴りたい。
長々とお読みいただきありがとうございました。
- 参考
へるぴん様のブログ ボーマンダ+マンムー+ブラッキー(+サンダー)使用構築
発狂台パン反対派 第12回北大阪オフ使用構築 ゾンビサイクル
(無断リンクのため問題があれば恐れ入りますがご連絡下さい。)