遅くなりましたがS11お疲れ様でした。
対戦して下さった方々ありがとうございました。
- 並び
攻撃的なボーマンダ入りサイクルを使いたいと思い、だい木冬さんの構築を参考にさせていただいた。
細部は異なるがベースはほぼ同じなため使用感や気づいたことを含めた自身の考えを中心に書いたつもりだがご容赦願いたい。
- 自身の至るまでの思考
タスキゲッコウガ+Zミミッキュ+メガシンカの対面の並びに強めに立ち回れそうで、ボーマンダの障害であるメタグロスやカプテテフにも最低限戦え補完も申し分ないナットレイを使いたいと考えマンダナットからスタートした。
ナットがカプコケコにも対応できることで対電気の役割を薄くできることもあり、広範囲でタイプ補完の受け回しに対抗しやすい攻めに寄った地面で守備面でもマンダとの相性がいい部類であるジメンZマンムーを採用。
続いて特殊炎やギルガルドはじめ鋼に強めでナットと鋼としての役割を分散できるヒードランまで決定した。マンダナットドランという鉄板の並びでもあり補完は折り紙つき。
残り2枚は途中までマンダグロスにやや強く静電気で遂行補佐ができるHBサンダー、誤魔化しやジャラランガの一貫切りを考え耐久振り専用Zミミッキュを使用しておりその6枚の並びで一度2000に到達した。
その中でマンダマンムーナットドランの4枚は強さを感じたもののいくつかの問題を抱えていた。具体的にはこのままでは勝ち筋が詰ましに偏っていて不安定なこと、速度難による運負け増加だったり崩しに抗いにくいこと、単純にカバ展開やゲッコウガが厳しすぎることだった。レートが高くなるに従いそれらの苦手を突いてくるカバマンダが増えると予想。このままでは勝ちきれないと判断し煮詰め直すことにした。
まずカプコケコはゲコグロス等の対面志向に強めで可能なら採用したいと考えているポケモンだった。火力速度共に水準を満たし単体として強い上に崩しにも有利、マンダ入りでやや苦手な水やテッカグヤに圧力がかかり攻撃面での補完がよい、ゲコミミに対してより優位になる、フィールドで催眠耐性をつけられるといった点もマッチしていると考えられたため素直に採用することに。
最後に薄いバシャーモフェローチェ対策や2枚目の地面の一貫切りも考えてギャラドスを採用し、だい木冬さんの並びを使わせていただくことにした。
- 立ち回りの指針
・全軍でサイクルを進めコケコやマンダで制圧する
・相手の崩しを倒した後ナットで詰ます
・マンダマンムーで対面戦を制する
ダメージレースや勝ちまでの流れを意識するサイクルの勝ち筋に忠実な構築ではあると思うが、アドリブもかなりのウエイトを占めるのはサイクルらしく7世代らしくもあるような気がする。
- 個別解説
170-x-100-162(252)-101(4)-167(252)
170-x-150-172(252)-111(4)-189(252)
・ミラー意識で最速
・火力少々不足によりC極振り(調整先なし)
・端数D振り、メガシンカ前B<D(ダウンロードでAが上がる)
単純にSが速めかつ広範囲でやや選出しやすいこと、メガ枠ミラーや電気に比較的ではあるが強めに出られること、役割遂行の観点において物理より優れる部分が多いことを評価して臆病の特殊型で使用した。
並びのベースがある程度認知されていたり特殊や両刀そのものの増加もあった?ためかイージーウィンはあまりできなかったが、ビルドアップランドロスやカミツルギに強いのは特殊の明確なメリット(これが役割遂行)。
炎技は放射と選択だが、大文字ではガルド2撃やルカリオ確定だったりグロスクチートカグヤに対して削り幅が大きいのが生きた局面が多かったため85%を背負う価値はあったと思われる。
羽休めはステロツルギを筆頭として複数回のサイクルに備え崩されにくくする意味だが、使用頻度が高くなかったこともありハイボを見て居座ってくるドランへの役割破壊として地震を持たせるのも視野と感じた。
火力が不足しがちという特殊型故のデメリットを感じる局面もあったが、それよりも範囲の広さに助けられたため使用感は予想以上に良好だった。
ナットレイ@フィラのみ てつのトゲ
180(244)-114-167(124)-x-169(140)-22
ジャイロボール/タネマシンガン/やどりぎのタネ/のろい
・C200カプテテフ PFサイコキネシス+めざめるパワー炎(きあいだま)91.8%耐え
・A156+2ミミッキュ シャドークローZ耐え
・呪い3回やカプZできのみ発動するH4n
・B<D
メジャーの多くといい勝負ができる鋼枠その1。
やや重い水をケアしたいのとDL調整したいと判断してD寄せだが、予想以上に物理と戦うケースが多くB寄せが正解と思われる。
のろいは自身を詰め筋と用いたりマンダに対しての起点回避が可能になったり耐久ミラーに強くなれ崩しとなれたりと非常に優秀な技だった。ただサイクル戦になった際の崩しの補佐やリザードンボルトロスヒートロトムへの牽制となるステルスロックも捨てがたく技構成は検討しどころ。
対面系統に対してはメガシンカには役割破壊されやすかったものの、ゲコミミガッサといった取り巻きに強めでありマンダやコケコと併せ概ね有利に戦えた。
189(28)-200(252)-106(44)-x-81(4)-123(180)
・崩し重視A特化
・準速キノガッサ抜き
・A216メガマンダすてみタックル、A172メガクチートじゃれつく 3/4耐え
範囲とZと叩き全てを絡めることで崩し+ある程度の対面性能を実現。
グライオンポリゴン2ドヒドイデに対しての崩しルートとなる。カプレヒレナットスイクン等の数値で流そうとしてくる相手を崩しやすい、ガルドクチートや遅いテテフに対して撃ち勝てるのもよい。
削ったマンダを礫で縛れる、マンダ入りのサイクルでは重めなサンダーに強い、耐性面ではテクスポリZやデンジュモクといった極端な崩し志向の電気に範囲の関係で強く出やすいといった恩恵もマンムーならでは。
ポリクチ系統に出せることを考え準速ガッサ抜きにした。直接は生きなかったが耐久振りのグライやミミッキュにほぼ抜かれないという安心感はあった。
中速で弱点が多いながら行動保証がなく雑に出せないこと、範囲やZで崩すので択が発生することの2点がやや難しかった印象。微妙に足りない火力を補ったり択の負担を軽減するためにもステロを構築のどこかに挿したいと感じる。
189(180)-99-127(4)-200(252)-130(28)-103(44)
ふんえん/ラスターカノン/だいちのちから/がんせきふうじ
・153-131-106リザードンX がんせきふうじ+だいちのちからで確定
・151-95アーゴヨン だいちのちからで11/16の乱1
・S↓準速100族抜き+1(雀の涙のミラー意識)
マンダと攻守共に相性がいい鋼枠その2。
役割が特殊方面でテテフゲンガーアーゴヨンウルガモスと有利に戦うべくHCチョッキ。火力も保持できて有限のサイクル戦になった際に非常に強い。
リザのニトチャを吸ってSを上げさせないことで役割破壊されても後続で始末という処理ルートを持てるのは心強い。
技構成はチョッキのテンプレ。毒を持てず高耐久ノーマル等に崩しができないのが難点だが、マンムーを切り込ませたりナットのろい採用という別の崩しで多少誤魔化していた。
配分はリザに対して少しでも安定させるべくS↓最速100族抜きまで高めるのも視野。速ければミラーに強くなるのもよいと思われる。
周囲との連携もそこそこ、鋼に強めなのがマンダと噛み合っていた。
カプ・コケコ@こだわりメガネ エレキメイカー
145-121-105-147(252)-96(4)-200(252)
10まんボルト/ボルトチェンジ/マジカルシャイン/とんぼがえり
・CS極振り(調整先はないが削りたくない)
・131-125ミミッキュ EF10まんボルトで確定
攻め志向の並びには非常に強い認識のコマ。
アイテムが眼鏡なのはZを使わず特殊火力を高めたかったためで、ミミッキュやグロスに圧力をかけたかったから。眼鏡ボルチェンでの与負担が圧倒的、電無効を選出されないケースではよく刺さり崩しとしても起用できる。
シャインの火力も高いのも眼鏡のメリット、ゲコ→電無効への一貫や霊獣ボルトロスはじめ電気ミラーである程度の強さを得られたのもよかった。耐久が不安とはいえ対ジャラランガも担わざるを得ないが打点を持つことで抵抗力が上がるのも悪くはない。
蜻蛉はゲコへの安定行動の確保(げきりゅう圏内に入らずほぼ2撃の絶妙な削り)、繰り出された電無効に対し見てから裏を無償で出せ圧力をかけられる、ゲーム序盤でのローリスクな選択肢として立ち回りの安定、無効にならない交換技のため催眠カットのフィールドを構築単位で生かしやすくなり厳しいカバ展開への抵抗策だったりと非常に偉い。
単純なパワーだけでなく他5枚との相性も良好でマンダ非選出時のエースとしても不満ない活躍。
ギャラドス@マゴのみ いかく
201(244)-160(4)-114(116)-x-121(4)-119(140)
たきのぼり/こおりのキバ/どくどく/ちょうはつ
・181-146グライオン(ポイヒ2回) たきのぼりで21%程度の乱2、たきのぼり+こおりのキバは73%程度
・S↓最速メガグロス抜き、耐久振りのミミッキュやグライを抜けそう
・残り役割対象(バシャ、フェロ、ガモス、ロップ、地面)に投げるため総合耐久重視の耐久振り
薄いところをカバーするクッション+崩しとしてアダムスギャラの亜種。
この枠は近い対象を見れてカバに強いカプレヒレも有力候補ではあったが、地面の一貫切り、受け系統に対してギャラの方が効果的な崩しが可能なこと、かなり苦しいがメガしたグロスに中継して威嚇刺し+削りくらいはできなくはないこと(かみなりパンチの採用率を低く見積もった)、1/2回復型にも興味があったことから今回はギャラを選択。
見た目がギャラドスというポケモンなので相手への圧力もそれなりかもしれない。
最初はHB特化に近い個体で使用していたが、グライに勝てると言えるポケモンがマンムーしかいないのは厳しいと感じ、クッションに寄せつつもHDベースに対しては遂行を見込めるように崩しも意識し配分。火力を高めることは様々な局面で生きる一方で耐久が少々不安なケースもあったので難しい。
崩しが不足していたため毒挑発を採用。毒は有利対面で撃ちやすくカビゴンマンダへの抵抗や鬼火ガモスへの遂行が可能、挑発はカバを封じられるのもよく、マンムーの叩きと併せ受けループへの対抗策となる。
電磁波や竜舞も採用価値は高いと感じたが、相手マンダに対して薄めだったためみがわり破壊や礫圏内に入れる削りとして氷の牙で使用した。
有限ながら回復手段があることで水飛と威嚇の優秀な守備力がより生きて十分選択肢に上がることは分かった。
- その他雑感
総じて選出立ち回り次第で多くの相手に対応できたため強力だった。
刺さりが悪い場合を除きマンダかコケコのどちらかは選出してパワーを落とさないようにする。
命中不安をなるべく選択しないで済むように形勢判断や局面の整理を行うことを怠らない。逆に必要なときは臆せず選択して勝ちに行く。
技が通しにくくグロス入りが多いことも加味してヒートロトム、マンムーを通しにくいエアームド入りの受け回し、広範囲積み技電気無効込み良耐性を持つ霊獣ボルトロス、サイクルなので仕方なさもあるが起点が多いためオニゴーリが厳しかった。これらはステロを切った弊害と言える。
- 結果
本構築を最終盤に2ロムで使用した。
ゲーム画面の写真は最高レート到達前の1戦前のものだがご容赦願いたい。
S11はレート対戦をはじめて以来最も好調だった。
レート及び順位としては最高を大きく更新できたことは嬉しい。数値としての目標は2100から1勝だったのでそれを果たせたこと、2ロムで2桁順位に入れたのも出来すぎ。
構築が非常に強かったのが最も大きな勝因であって運にも恵まれたと感じたが、最低限運をつかめるだけの力が自身にあったと分かったのが最も嬉しかったかもしれない。
ただし勘違いしてはいけないのは構築を作れるプレイヤーが優秀なのであって、僕はそこから程遠く実力は今回の結果に全く追いついていないということ。
自身で構築を組んでそれを扱い勝ち上がることが理想だと思っているが、たとえ力及ばずとも色々考えてプレイしてこそ楽しいポケモン対戦とも感じている。
そういう意味でも全然だが、今後も少しでもレベルアップできるように意識すると同時に楽しんでいくのが目標。
Special Thanks
参考元構築記事執筆者のだい木冬さん
コケコを貸して下さったなべのさん
通話して下さったりcasに来て下さった方々
お付き合いして下さっているFFの方々
長々お読み下さりありがとうございました。
S12もよろしくお願い致します。